- おりものの異常|
色やにおい、量の変化に気づいたら - おりものの色が気になるとき|
色ごとに考えられる病気 - 生理的変化と
区別しづらいケースもあります - 「おかしいな」と思ったら、
まずはお気軽にご相談を
おりものの異常|色やにおい、量の変化に気づいたら
「おりものがいつもと違う気がする」「においが気になるけど病気なのかな…」
そんな不安を感じて婦人科を受診される方は少なくありません。
おりものは、女性の体の状態を映し出す大切なサインの一つです。ホルモンの影響による生理的な変化であることもあれば、感染症や婦人科の病気が関係しているケースもあります。
当院でも「大丈夫なのか心配で…」とご相談をいただくことが多く、丁寧な診察と検査で原因を見極めることを大切にしています。
ここでは、「正常なおりもの」と「異常が疑われるおりもの」の違いを、婦人科医の視点からわかりやすくご紹介します。
正常なおりものの特徴とは?
おりものの量や状態は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌に大きく左右されます。
排卵期(生理と生理の中間あたり)
エストロゲンの分泌が増えるこの時期には、おりものの量が多くなります。
透明で、糸を引くような“卵の白身”のようなおりものは正常なものです。
妊娠中
妊娠にともないホルモンの分泌が高まるため、おりものが増えるのは自然な変化です。
更年期以降
40代後半〜閉経後はホルモン分泌が減るため、おりものが少なくなり、乾燥やかゆみを感じることもあります。
このように、おりものの変化がすべて異常というわけではなく、体のリズムにともなう自然な反応であることも多くあります。
異常なおりものに
見られるサイン
以下のような変化がある場合は、病気の可能性があるため早めの婦人科受診をおすすめします。
- 黄緑・灰色・茶色など、明らかに色が変わっている
- 魚の腐ったような強いにおいがある
- 量が急に増えた、またはドロッと膿のような質感
- 外陰部のかゆみ・ヒリつき・腫れ
- 性交後の出血、不正出血
細菌性膣炎、カンジダ膣炎、クラミジア感染、さらには子宮頸がんなど、さまざまな疾患が隠れている可能性もあります。
おりものの色が気になるとき|色ごとに考えられる病気
おりものの「色・におい・性状の変化」は、体の異常を知る手がかりです。
以下に、色別の特徴と関連症状、考えられる病気を一覧にしました。
おりものの色・特徴 | 伴う症状 | 疑われる病気 |
---|---|---|
ピンク色 | 少量の不正出血 | 子宮頸がん、クラミジア頸管炎、子宮頸管ポリープ |
白くポロポロした塊状 | かゆみ、酒粕状・チーズ状・豆腐カス状 | カンジダ膣炎、頸管炎 |
灰白色で均一 | ムッとするスルメのようなにおい | 細菌性膣症 |
膿性黄白色・黄色・緑色 | 強い悪臭、かゆみ、外陰部の痛み | トリコモナス膣炎、淋菌感染症、細菌性膣炎 |
黄色や緑っぽいおりもの+下腹部痛や発熱 | 発熱やおりものの量の増加 | 子宮内膜炎、卵管炎、クラミジア感染症 |
生理的変化と
区別しづらいケースもあります
おりものの量が多いとき
排卵期に量増えるのは自然な変化で、心配のない場合も多いです。
「量が極端に多い」「出血が混じる」「量が増えて色もいつもと違う」などの場合には受診をおすすめします。
においが気になるとき
においは自分では気づきにくいものですが、「いつもと違う」「不快」と感じた場合、病気の可能性もあります。
生臭いにおいを感じるときは、ガードネレラ菌などの増加による細菌性腟症をおこしている場合があります。
またタンポンや避妊具の取り忘れがあると、強烈な悪臭が生じることもあります。
においに加え、色の変化や痛みがある場合は性感染症のサインのことも。
またおりものの増加とともにかゆみがあるときはカンジダ腟炎などが原因の場合もあります。適切な治療により症状を改善させることができますので、早めの診察が安心です。
「おかしいな」と思ったら、
まずはお気軽にご相談を
おりものの状態は、年齢や体調によって日々変化します。「いつもと違う」と感じたら、ひとりで悩まず婦人科を受診しましょう。
当院では、問診・内診・膣分泌物の検査などを通じて、原因を丁寧に見極めます。
女性医師が在籍しており、デリケートなお悩みも安心してご相談いただけます。
不安があるときこそ、気軽にご来院ください。