当院の妊活外来(不妊治療)について
- そろそろ赤ちゃんが欲しい。でも、なかなかうまくいかない
- 妊娠に向けて、何から始めたらいいのか分からない
- 自分の体に何か異常があるのか確かめたい
このような思いを抱えている方に向けて、当院では妊活外来(不妊治療)を行っています。
妊活外来では、まずあなたの声をしっかり聞かせていただくことから始まります。
これまでの生理の様子、基礎体温をつけているかどうか、パートナーとのタイミングなど、小さなことでもあなたにとっては大切なヒントです。無理に何かを急がせたり、型にはめたりするようなことはありませんので、ご安心ください。
妊活はいつから始めるべき?
「赤ちゃんが欲しい」と思ったときが、妊活を始めるタイミングです。
妊活はお二人で取り組むもの。まずは、パートナーと気持ちを共有し、ゆっくり話し合うことから始めてみてください。
もし夫婦で「妊娠を望んでいる」という気持ちが一致しているのであれば、妊活は早めに始めることをおすすめします。なぜなら、妊娠のしやすさ(妊孕性:にんようせい)は、年齢とともに少しずつ低下していくためです。特に女性の卵子の数や質は、年齢によって大きく変化するといわれています。
「まだ大丈夫かな」と思っているうちに、妊娠しにくくなってしまうケースも少なくありません。
妊活をスタートすることで、必要に応じて体の状態を早めに確認したり、不安な点を医師と相談することもできます。
焦る必要はありませんが、“少しでも赤ちゃんを迎えたい気持ちがあるなら、早めに一歩を踏み出すことがご自身の安心にもつながります”。
妊娠をご希望される方向けの検査
基本的な検査でわかること
まずは、今の体の状態を丁寧に確認していきます。
- 血液検査:ホルモンのバランスを確認し、排卵に必要なホルモンが出ているかを調べます。
- 超音波検査(エコー):子宮や卵巣の状態、卵胞の育ち具合を確認します。不妊の原因となりうる子宮内膜症の有無なども確認できます。
- 内診:子宮や卵巣に炎症や異常がないかを確認します
検査結果は、専門用語を並べるのではなく、「今のあなたの体がどんな状態にあるのか」を、できるだけ分かりやすくご説明いたします。
女性向けの検査・治療
ホルモン検査
月経周期や排卵に関わるホルモンのバランスを血液検査で調べます。卵巣の働きや排卵の有無を確認する、基本的な検査のひとつです。
AMH検査(卵巣予備能検査)
AMH値は卵巣内に残っている卵子の数を示しています。
いわゆる卵巣年齢の検査ともいわれています。妊娠を希望する場合、AMH値は不妊治療へのステップアップを検討する判断材料になります。月経周期による変動がないため、どの時期でも検査が可能です。(※検査は自費診療となります。)
クラミジア検査
クラミジア感染は自覚症状がない場合も多いですが、上行感染(腟から子宮、卵管卵巣、骨盤内への感染波及)をおこし、卵管狭窄による卵管不妊の原因となることがあります。
また未治療のまま妊娠した場合、子宮内感染、子宮頚管炎から流早産の原因となることがあるため、事前の検査をお勧めします。
当院では子宮頚管粘液からのPCR検査により精度の高い検査が可能です。
なお感染の既往について知りたい場合は血液検査(抗体価)が有効なこともありますのでご相談ください。
卵管通水検査
卵管不妊と原因となる卵管の閉塞がないかを見る検査です。子宮内腔のポリープや子宮奇形の有無も同時に確認することが可能です。当院では負担の少ない通水・超音波検査法による検査を行っています。
男性の方向けの検査
妊活というと、女性側の検査や治療が注目されがちですが、実際にはご夫婦どちらにも原因があるケースが少なくありません。だからこそ、男性側の状態を把握することもとても大切です。
精液検査
精子の数や運動の状態、形の異常(奇形率)、精液の量などを詳しく調べる検査です。一見、元気そうに見えても、実際に数値として見てみないと分からないことも多く、早い段階での検査がおすすめです。
※現在当院では行っておりませんが、当院でご説明のうえ、本院(まりウィメンズクリニック)で実施可能ですので、ご希望の方はご相談ください。
血液検査
ご夫婦で妊娠を目指すうえで、風疹・麻疹などの抗体の有無を確認することはとても重要です。B型・C型肝炎、梅毒、HIVなどの感染症についても、万が一の感染リスクに備えて確認しておくことをおすすめします。
なお、大阪市に住民票がある方は、パートナーと一緒に検査を受けることで「大阪市不妊検査費助成事業」の対象となり、検査費用が一部助成される場合があります。
※男性で血液検査をご希望の方は事前にお電話などでご連絡をお願いいたします。
おもな不妊治療について
当院では、初期段階の治療を中心に行っています。無理のないペースで、お一人おひとりに合った治療をご提案します。
タイミング指導
基礎体温や超音波検査などをもとに、妊娠しやすい時期(排卵日)を医師がアドバイスします。必要に応じて、排卵を促すお薬の併用もご提案可能です(その場合は保険適用となることがあります)。
排卵誘発法(内服)
排卵のタイミングが不安定な方には、薬の力を借りて排卵を促す方法もあります。内服薬を使って卵巣を刺激し、卵胞の発育を確認しながら、適切なタイミングを見極めていきます。超音波検査や血液検査と組み合わせて、丁寧に管理していきますのでご安心ください。
妊活外来(不妊治療)の費用
不妊治療(初期検査・人工授精)
項目 | 内容 | 費用(税込) |
---|---|---|
ホルモン検査 | 女性ホルモンのバランス確認 | 約2,700円 |
精液検査 | 保険自己負担+特性分析料含む | 約5,000円 |
タイミング指導 | 排卵日予測・妊娠しやすい時期の指導 ※排卵誘発剤使用時は保険適用 |
2,100円 |
妊婦健診
項目 | 費用(税込) |
---|---|
妊婦超音波検査(妊娠判定) | 2,500円 |
妊婦健診料 | 5,000円 |
妊娠初期血液検査 | 13,720円 |
妊娠中期膣分泌物検査 | 4,800円 |
(※別途初診料・再診料、追加検査費用がかかる場合があります。)